主の御名を賛美いたします。
来月9月に修了式を迎えます、西南学院大学神学部選科の神学生、石原誠と申します。本日は飯能バプテスト教会の皆様と共に礼拝をささげられますこと、また説教奉仕の恵みにあずかれますことを心より感謝いたします。
本日の礼拝では、創世記16章から「ハガル」という女性に焦点を当てます。アブラムの妻サライの女奴隷であったエジプト人のハガルは、人間関係の歪みの中で、身ごもったまま過酷な荒野へと逃げ出しました。彼女は「外国人」「奴隷」「女性」という当時の社会構造の中で、人間が引いた「境界線」の外側へと追いやられ、尊厳が蔑ろにされていた存在でした。
しかし、神さまだけは彼女を見捨てません。主の御使いは、荒野にうずくまる彼女を徹底的に探し出します。跡継ぎを産む「道具」として辛く当たられていた彼女に対し、神さまは一人の人格ある人間として関わり、尊厳の回復へと導かれます。言葉にもならない魂の叫びに耳を傾け、積極的に寄り添われたのです。このお方に出会ったハガルは、「あなたはエル・ロイ(わたしを顧みられる神)」と告白し、希望を取り戻して立ち上がります。
現代社会や、私たちの心の中にも、無意識に他者を排除したり、自分自身を否定したりする境界線が引かれることがあります。しかし、神さまの愛には決して境界線はありません。神さまは今も、私たちが引いたあらゆる壁を越えて、傷ついた魂を探し出し、絶望あるところで徹底的に関わり希望へと変えてくださいます。
常に私たちを見つめてくださる「エル・ロイ」の神様のまなざし。本日の礼拝を通し、皆様と共にその愛に応答したいと願っています。私自身も、主の大いなる愛を胸に刻み、間もなく本格的に始まる牧者としての歩みを、恐れず突き進んでいきたいと願い祈る者です。